2013年の夏前から少しずつ料理に対する意識が変わり始めています。それまではオープンしてから6年がむしゃらに創作してきた気がしますが、南米を周ったことと伊藤若冲の絵と出会ったことが重なり少しずつ自分の料理を俯瞰できるようになってきました。そしてそれと同時に「テーマ」を持たせることに面白みを感じ始めてきています。
上の写真は「非珈琲(コーヒーにあらず)」というタイトルを格好つけて付けて、コーヒーの香り、味を分解してそれらを食材で表現しようとした一皿です。
下の写真は「白の標本」というタイトルを格好つけて付けて、野菜、魚、肉をそれぞれ白で表現しようとした一皿です。
どちらも試しで作ったので完成までには至りませんでしたが、これらの料理が「最終的な自分の料理」になる、という手ごたえは感じていました。そしてすでにこれらの写真でも陶器を使っていますが、この年の8月から陶芸教室に通い始めました。
今となっては懐かしい話です。